2013年10月
10月8日、ルアンプラバーンからビエンチャンに発つ朝。7時半にバス・ターミナルに連れて行くつトゥクトゥクが宿に迎えにくるというのに来ない。
バスの手配を頼んだすぐ近くのトラベル・エージェントに行ってみるが、戸は開いているものの、中に入っていくら呼んでも応答なし。宿とエージェントを行ったりきたりしているうちに7時40分になる。ターミナルからバスの出発は8時と書いてあるので、今行かないと間に合わない。再度エージェントの今度は奥まで入って行くと、炊事ができる設備があり、そこからではないが、奥から水を使っている音がきこえた。
オートバイが道路脇に止まっていたので、バスを手配したあの兄さんだろうと、怒りを混ぜた声で叫ぶと、トイレと思われるところから出て来た男性は中年の小太りの男性だった。オーナーかもしれない。「迎えに来るはずのトゥクトゥクが来ない」と受け取り書を見せながらその男に訴えると、「すみません」もなければ「今すぐトゥクトゥクを呼びます」もなく、無愛想にやおら携帯を取り出してどこかに電話するが、つながらない様子だ。
こうしている間に、ひょっとして宿の方にトゥクトゥクが来てるかもしれないと、また宿に行ってやっぱり来てなかったので、中年男のところに戻って、「私は今日ビエンチャンに着かなければならないのに、あのバスに乗り遅れたらどうするの。その責任はあんたのところにあるんだよ。今すぐそこいらのトゥクトゥクを雇って、私をターミナルに連れていきなさい」と強く言うと、中年男はそのつもりだったのか、ヘルメットを被りながら、オートバイに乗れと目で指示する。彼は英語を話せない。
「えー、オートバイに乗るの?荷物もあるのにい」と少したじろくが、ぼやぼやしてはいられないので、あきらめてバイクにまたがりターミナルへ。途中にちらっと町中をのっそのっそと歩く象さんを見たのが救いか。ターミナルには8時3分前に着き、中年男はにこっともせずに去っていった。こんちきしょーめ。結局ビエンチャン行きのバスは8時ではなく8時40分に出発した。
ビエンチャンは「これが一国の首都なの?」と言われるほど田舎だったらしいが、ここ数年間でずいぶん都会化している。少なくとも、ラオス北部の山に囲まれた田舎町からやってきた私の目には十分に首都たる街並みに見えた。とにかく、車、オートバイの交通量はすさまじい。だけど、そういう都会っぽい写真はほとんどなくて、やっぱり市場と仏像やお坊さんの写真が多くなります。
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