7月11日
ムスリムの断食月と断食明けイード連休が7月10日にやっとこさ終わってくれ、チトラールの町もこれからは平常に戻り、役所やお店の人たちはちゃんと働いてくれるかな、と期待したいところだけれど、
まず肝心要の電気が相変わらずほとんど供給されない、されても非常に弱いという状態だから、扇風機も動かぬ暗い中ではせっかくのやる気もへちゃげてしまうだろう。もっともこちらの人々のやる気というのは、日本人一般常識的では限りなくゼロに傾いていると思われるので、はじめからこちらの人たちに期待するのが間違っているのだろうけどね。
ということで、町でブログをアップするのもなかなか難しくて時が過ぎていくばかりです。先日7月4日、イード連休前日にブログアップのためにチトラールの町にきたときも、写真がアップできないまま電気が切れ、そのまま待てど暮らせど電気は来ず、諦めて村に帰ってきました。文章で長々書くよりも写真を多くした方が分かりやすいし、良い写真もあるので、ブログは写真をメインにしていこうと思った矢先にこういう状態だ。
しかも私が使っているこの無料ブログは、様式が度々が一方的に変わるという問題があり、先日も実は写真アップするときに何度やってもエラーの赤い文字で何たら出てきたのです。イスラマバードではちゃんと写真のアップもできていたのに、どうしてチトラールでは突然こうなるのか混乱してしまう。ネットでそのエラーの意味を検索することもできなかったし、検索しても私のコンピューターの理解力ではすぐに問題解決できるかどうかもはなはだ疑問だ。次回ブログ更新しに町まで行っても、写真のアップはできない可能性が大きい。さらなるフラストレーションが積もるばかりである。
トタン屋根
この数年、新築する家屋の多くの屋根が土をかぶせたものから傾斜のついた「トタン張り」になった。トタン張りは私の感覚からすると安っぽいだけでなく、夏に暑く、冬に寒いという短所がある。しかし、雨漏りしない、冬の雪かきもしなくて済むという長所もあり、ついに「AKIKOの家」もトタン屋根にすることにした。
今まで、雨漏りにもめげず毎年のように屋根の修繕をし、伝統的な土の屋根にこだわってきた。昨冬の屋根の修繕はサイフラーさんやヤシールにも手伝ってもらったので、今度こそは雨漏りは大丈夫と期待したが、私の留守中、冬から春にかけての雨漏りはひどくて、天井板の間から得体の知れぬ菌類がニョキニョキ出てきてたりして、このままでは梁や板が腐ってしまうし、置いている荷物もカビが生えてしまう恐れがあるのだ。
ということで5月10日過ぎに村に戻ってすぐにトタン屋根にすることを決心したのに、木材の調達、製材、大工探しで2ヶ月が経ち、やっとおととい(7月10日)から作業が始まっている。と同時に天気も曇りがちになってきた。屋根の淵の土や角材を取り除いたり、削ったりしているんで、今雨が降ったら確実にストレートで部屋が濡れてしまうぞ、と危惧していたが、大工さんは5日間で私の部屋(兼クラフト作業室)と台所(兼手漉き紙作業室)の屋根にトタン板張りを終えてくれた。
5日目には大工さん、腹痛だったのを、施薬所で注射を打ってもらって頑張ってくれ、作業を終えたのは6時過ぎ。こちらでは仕事は3時、遅くて4時に終えるので、自ら6時過ぎまで仕事を続けるということは大変にめずらしいことである。大工さんが帰った20分後に、まるでトタン張りの結果を試すがごとく、いいタイミングで突然スコール的な雨が降った。もちろん、部屋は雨漏りからは免れ、滑り込みセーフ。トタンの傾斜を伝って落ちた雨水はわずかな時間だったのに軒下は池と化してしていた。今までこれだけの量を屋根の土が吸い込んでいたんだから、そりゃあ、雨漏りもするだろうと納得した。
あと半分、図書室と納屋の屋根上の作業が残っているが、木材が足りないので、調達するのにしばらく時間がかかる。図書室の子供たちの本は雨漏りのしない隣のクラフトルームに避難させているので問題はない。
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図書室の屋根上はオープンだったので、アンズやクルミを干したり、布団を干したりのお日様ポカポカ(というより、夏はお日様ガンガン)。それをトタンで覆ってしまうと暗くなってしまう。透明のトタンがあればいいのにと思いはしたが、まあチトラールでは手に入れるのは無理だろうと諦めかかっていたら、カラーシャグロム村のアガ・カーン・コミュニティー学校の屋根に透明板が張ってあるときいた。それを手に入れるのに、ヤシールがいろいろ骨折ってくれ、カラチから運んできた透明板2枚を、8月11日にトタン張りの真ん中に張ることができた。少々コストはかかったけれど、ある程度の光を取り入れることができた。
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HACHIYA MACHIKO (月曜日, 15 8月 2016 23:53)
トタン屋根、それも透明板も使ったトタン屋根なんて、すばらしい!!相変わらず資材集めから奔走していることにも感嘆のため息。トタン屋根は雨が降ると賑やかな音楽を奏でるのでしょうか?