ムスリム以外でクリスチャンを除くパキスタンの宗教的少数派の代表国会議員であるイスファニャール・バンダラ氏が、10月20日~22日の三日間カラーシャの三つの谷を訪問された。
中国で交通事故にあって亡くなられたお父様の後を継いで、パキスタンで唯一の酒造会社マリー・ビール社他6つの会社を経営しながらも、少数派代表の国会議員でもあるイスファニヤール・バンダラ氏を、私は彼が学生だった頃から存じ上げてるが、今では事業も拡張、国会議員としてもすっかり自信と貫禄が疲れた。こちらとしては、時代が移り世代交代した現実をひしひしと感じてしまう。
今回の訪問でイスファニヤール・バンダラ氏は、経済的に困難な人々各谷20人に現金3000ルピーを、各谷20人の女性にミシンを、各谷48人の女性にカラーシャ・ドレス1着分の黒い布地を手渡された。彼の会社で製造するトップス・ブランドのジュースも多くの人たちに土産として配られた。彼はまた昨年の国会議員割り当て予算で、バラングル村の川沿いと上流地に堤防建設を承認され、一基はつい先日完成、上流の一基は現在工事中。それらの現場を点検された後、私たちのNGOで造った水力発電所も見て回られ、発電機の今後の修理代として15万ルピーを当ててくださった。
堤防や発電所の修理費は必要で大いに歓迎されるものだ。しかし、カラーシャの世帯は月給取りも多くなり、9割がたの世帯の女性が3ヶ月毎に4500ルピーの援助金を受けている現在、ドレスの布やミシンの援助はあまり必要性がないと思う。カラーシャは以前のような、いわゆる貧困家庭はかなり少なくなっているのに、その事実をなかなか是認できない人が多い。