チョウモス7日目、12月13日はマンダイックの日/7th day of Cawmos

これは先祖の霊がお帰りになる日で、日本のお盆のようなもの。

 まずは、今年葬式を出した家に、果物やご飯、シーシャ(麦芽の粉を練り煮たものにクルミの油をかけたもの)などを持って訪ねる。今年はうちの村では四件、訪ねることとなる。

 訪ねた家ではそこの家の、あるいは別な家から持ち寄られた果物、ご飯、シーシャなどがもてなされる。喉がイガイガしていた私には、甘くてどろりとした胃と体に良さそうなシーシャが大変ありがたかった。

 

 午後4時過ぎ、各家はご先祖さまへのお供え物ー秋に獲れたりんご、梨、ぶどうなどの果物、畑で獲れたカボチャを灰で蒸したもの、小麦粉のタシーリ、チーズにクルミをすり潰したものを混ぜたもの、クルミパンなどーを持ってジェシタック神殿に集まる。

 

 この供え物をすべてご先祖さまに食べていただくわけでなく、神殿の入り口の大きな細長いカゴに少し入れ、残りは後でみんなで分配する。

 

 外ではご先祖さまへの迎え提灯ならぬ、細い火付けの木で小さな迎えやぐらが組まれる。そばには死者のシンボルである寝台の形も作られる。

 

 グロム村のマハンデオ(ルンブールの守護神)に浄めの煙が上がると、お供え物が入ったカゴが外に出され、迎えヤグラに火が付けらる。

 

 全員、神殿の中に入って、戸にはカーテンがかけられ、手に持った火付け木に火を付ける。そして外でご先祖さまがお供え物を食べてる間、5分間ぐらいだが、おしゃべりも止めてじっとしている。5分たったら、手元の火のついた木を神殿中央の焚火の中に投げ入れたら、それで終わり。日本のお盆よりも簡単だ。

 

 パンやチーズ、果物などを持って来た平たいカゴに、みんなの分を分け合った物を入れて家に戻る。長いカゴに入ったお供え物は、カラーシャたちは食べず、近所のムスリムがもらって帰る。今年は谷奥のヌーリスタン人が分け前に預かろうと、ずっと神殿横に立って待っていた。