聖から俗に戻る日/Back to normal from holiness

肉入りパン焼きの翌日、12月21日は聖から俗に戻る日。

 15日に聖に入ってからは、クルミパンのために割ったクルミの殻も主屋の聖域に積みあげて、バリマイン神谷ジャシタック女神に「チョウモスのためにこれだけクルミを使いましたよ」と見せるために捨てたり、ストーブにくべたりできない。普通に部屋の掃き掃除もできない。

 

 この日は一週間分の殻や灰、ゴミを掃き出して掃除をする。洗濯もできなかったので大洗濯もしなければならない。それで丸々一日かかってしまう。

 

 同時に、このチョウモス期間でジャマットの甥の二人に赤ん坊が誕生しており、生後16日になった赤ん坊とお母さんがバシャリ(出産・生理の家)から家に戻るための儀礼を、そして生後6日の赤ん坊は「アチャンビー(お披露目)の儀礼」を行わねばならず、家族にとって大変忙しい日でもあった。

 

 まずは生後6日目の坊やのアチャンビーが行われた。チョウモス明けの日で家族が忙しいだけでなく、坊やのお婆ちゃんとお爺ちゃんはボンボレットに嫁いだ二女の末息子の通過儀礼の山羊を連れていって留守で人手が足りず、参加する村の娘たちも少なくて、規模が小さくならざるを得なかった。

 2020年4月23日にアップしたブログにアチャンビーのこともふれていますので御一読下さい。

https://kalashapakistan.jimdofree.com/2020/04/23/3月中旬から4月はじめまでの近況ーその2-march-april-8-2020-no-2/

 

 

 家に戻るための儀礼は、沐浴した母子が神殿で受ける。2時間ほど前からクルミパンを焼いていた家族の男性は、まず、チョウモスで行ったものと同じ浄めの儀礼を母子に行う。その後に、赤ん坊の胸に小さな弓を置き、別に焼いたパンに穴を開けて赤ん坊の頭に乗せて、穴から髪の毛を引き出してハサミで切る。切った髪の毛と弓は神殿の壁に突き出た角材の上などに適当に置かれる。赤ん坊が男児の時に狩や手仕事が上手になるようにと「弓」と「ナイフ」、女児には「糸車」が胸に置かれる。