晴れの日だと、もうすっかり春の気配が感じられる。クルミや桑の木々でさえずるマイナーたちも嬉しそう。私の頭もボワ~んとなり、昼近くになると睡魔が訪れコックリこっくりしてしまう。
うちではまだベラバーシ(天気回復の祈願)で犠牲にした牛の肉がまだ残っているのに、3月1日にはまた村でホダイ・カーリック(神に祈願)が行われた。なんでもビリール谷の人(夢占いの人だろう)から、先日薪の下敷きになって亡くなった少女の家族に祈願の儀礼をやるよう言われたかららしい。
これ以上災いが起こらないようにということだと思うが、物事を少し斜めに見る私なんかは、女の子を亡くした上に結構な値段のする牛まで犠牲にすることになって、家族はダブルパンチじゃないだろうかと同情する。と言いながらも、ちゃっかり私もお肉とカーイ(肉汁ポタージュ)の分け前をもらったけど。