あっという間に今年が半分過ぎてしまった。
この数年前からずっと同じことをブツクサ言っているけど、ほんと時の経つのが早過ぎる。
でも時の流れに追いついていけないのは私だけで、
樹木、草花、自然の中の生き物たちはきちんと逞しく生命を育んでいる。
悲しい葬式/ Sad funerals
自然の中でモリモリ育っていく生き物たちの生命力を感じる一方で、人間の命のあやふやさを思わざるを得ない出来事が、このところ2件も起こってしまった。
6月10日、ボンボレット谷のカラーシャ兄弟の義弟の嫁さんがそばを流れる谷川で入水自殺をして亡くなった。高学歴の義弟はペシャワールの英国領事館で働いた後、州政府の観光局で現在仕事をしている。ボンボレットにカラーシャの基準からすると豪邸ともいえる家を建て、私も持っていない自家用車、洗濯機や冷蔵庫もあり、羨ましいほどの生活環境だ。
しかし入水自殺をした嫁さんはある時期から精神的におかしくなり、これまでにも4回ほど自殺を企ていている。10歳を頭に2男1女、3人の子供がおり、お腹には7ヶ月の胎児がいたという。夫は嫁さんを大事にし、ワインを飲むときも一緒に飲み、タバコを吸うのも認めていたという(普通、カラーシャ男性は自分は飲んでも、嫁さんには文句を言ったりする)。計らずも、一旦精神が病んでしまうと、どんなに物や金が豊かでも助けにならないということが証明されてしまった。
6月30日、ルンブールのカラーシャグロム村の15歳ほどの少年が突然亡くなった。明確な原因は本人が何も言わなかったので誰も知らないが、胸に怪我をしていたので、2、3日前にどこかで転落して胸や頭を叩きつけられたのが原因ではないかと言われている。
彼は怪我をしたであろう後も学校にも行った。その後頭が痛いと言って横になるが、熱が出て、足が腫れ、トイレにも行けない症状になった。すぐに町の病院に連れていくが間に合わず亡くなってしまった。何か狐につままれたような話だ。少年には3人の姉妹がいるが、跡継ぎ息子は彼だけだった。本当に残念だ。
ということで、こういう悲しい葬式ではどうも写真を撮る気にならず(特にボンボレットの女性は川の岩で顔を怪我をしていた)、少年の葬式の最後のシーンを3枚シャッターを切っただけだ。葬式は苦手の私だが、若い人の死を晒す葬式はさらにどうもいけない。