パキスタンの国会下院議員と州議員の選挙が2月8日((木)に行われる。パキスタンの政治については日本の政治よりも関心がなくて全くわからない。というか、日本の政治以上に「金、賄賂」の世界だから、ほとんど諦めの境地にあるからだ。
例えば、前政権のパキスタン正義運動(PTI)の党首イムラン・カーン、元クリケット選手で1人目の妻は故ダイアナ妃の親友の英国人女性(離婚)など話題性があり、海外の報道などではけっこう彼の報道が多いが、今は汚職の容疑で10年の服役についている。
イムラン・カーンが2018年に政権を取った時、彼は英国で生活していたこともあり、それまでのパキスタンの悪い政治を変えてくれるかと、私も少なからずとも期待した部分もあるが、一番の失望は、ルンブール谷の彼の政党のエージェントであるWザダが、州議員にこの政党から選ばれ、2022年までの4年間、カラーシャの名を使って多くの事業に着手し、その多くが私腹を肥やすのに費やされたことである。
私が住むバラングル村はルンブール谷で一番大きなカラーシャ村だが、1970年代、パキスタン人民党(PPP)の創始者、ズルフィカール・アリ・ブトーがカラーシャに対して学校を建てたり、カラーシャの伝統文化に敬意を払ってくれたことで、大多数はPPP支持者だ。
PTI支持者はルンブールの中では、違法伐採をして暴利を貪る人物、他よりも高い価格で品物を売る店屋、金のために釣られる人物など、カラーシャの中では真っ当ではない人が多い。ということで私個人的にはこの政党は避けるようになっている。
パキスタンには他に、パキスタン・ムスリム連盟ナワーズ・シャリーフ派(PML -N)、統一民族運動(MQM)、イスラム聖職者教会ファズル派(JUI-F)、アワーミー国民党(ANP)、パキスタン・ムスリム連盟機能派(PML-F)、統一行動評議会(MMA)---ウゥキペディアより---などがある。
先日、選挙運動でうちの谷に来たJUI-Fからの候補者は、お金をばら撒きまくっていたという。谷の奥にあるヌーリスタンの村にはあっという間の滞在で40万ルピーを使ったらしい。カラーシャの村に着いた時は夜で人があまりいなかったので、その辺にたまたまいた人にお金を渡し、親戚の女性も8千ルピーもらったらしい。子供も千ルピー札をもらったという。明らかに金で票を買う選挙違反だが、警察も何も言わない。アホみたいな話だ。
2月1日、PPPからの候補者がミーティングを開いた。今年初めての雪が降って道路が安全でなかったのでミーティングは中止かと思ったが、2時間以上遅れて候補者たちがやってきた。国会議員、州議員いずれもチトラール人なのでチトラール語で話していたので、詳しくはわからなかったものの、少なくとも金で釣ったり、大ウソをついたりするような候補者ではないということは理解できた。
パキスタンも物価高が尋常ではない。正直者、貧乏人の暮らしは非常に厳しい。故に少しはマシな政治になってほしいと願う。